家に帰ってきて着物を脱いだら・・着物に泥跳ねの汚れが!ということありませんか?
着物で街歩きなどを楽しんだ時には、裾に泥はねの汚れが付いてしまうことが多いですよね。
こういった着物に付いてしまったシミは、出来るだけ早く落とすのが肝心です。
ただ、ここで気を付けておきたいのが、慌てて対処することです。
落とし方によっては上質な着物の生地を傷めてしまうことになりますので、焦らずに慎重に作業するのが大事です。
着物の泥跳ねの落とし方は?雨の日のお手入れのコツは
絹素材の訪問着や振袖、留袖などは、非常にデリケートです。
ドライクリーニングのお店でも、この手の絹の着物に関しては別にコースを設けて対応することがほとんどです。
着物についたシミの場合は、普通の洋服のシミとはすこし違った対処が必要になる点を理解しておきましょう。
これからご紹介するようなポイントを押さえて、大切な着物を長持ちさせられるようなお手入れをしていくのがおすすめです。
繊維の表面についた泥はねをきれいに落とすには?
着物の裾の表面についた泥はねは、大概は乾いてから対処する方が、キレイに落とせます。
なぜかと言えば、泥はねを濡れた状態で落とそうとすると、余程上手に洗わない限りかなりの確率でシミが広がってしまうからです。
家庭で着物の泥はねを落とす時には、次に挙げるような方法でアプローチをすることができます。
- 泥が乾いたのを見計らって、布や柔らかいブラシなどで泥の部分を取り除く
- 手で軽く繊維をはたいて泥の部分を落とす
- 裏側からはたく、または揉むようにして繊維の中に残った泥を除去する
シミになった着物の泥はねを落とす時には?
泥はねが繊維の奥に入り込んでしみになってしまった時には、洗剤などを使って汚れを落とす必要が出てきます。
絹などのデリケートな素材の場合は、繊維を傷めない中性洗剤や台所洗剤、ベンジンなどがあると便利です。
洋服を洗う時のように一般的な洗濯洗剤を使うと毛羽立ちや変色の一因となるため、敢えてこのようなアイテムを用いてケアを行うわけです。
例えば次のようなアプローチが、シミ抜きの方法として考えられます。
- 繊維の裏にタオルなどを当て、中性洗剤を含ませた布で泥はねの汚れをタオルにうつしていく
- ガーゼやコットンにベンジンをしみ込ませて、泥はねの部分を軽くたたく
- シミ抜きした部分をよく水洗いする、乾かすなどの方法で輪ジミが発生するのを防ぐ
大切な着物に泥はねがつくと、大抵の方は慌ててしまいます。
大急ぎで水洗いをする方も少なくなく、場合によっては一層汚れをひどくしてしまうケースがあるため注意が必要です。
実は、泥にも実のところいろいろな種類があります。
油分を含んだ泥の落とし方
油分が含まれる泥の場合は、ドライクリーニングなども視野に入れておいた方が良いでしょう。
着物のお手入れでは、繊維を守るということが非常に大切です。
家庭のお手入れで対応しきれないと感じた時には、潔くシミ抜きのプロに相談するのも1つの知恵です。
実際、余り長時間シミ抜きを行っていると繊維にダメージを与えるリスクが出てきます。
汚れがなかなか落ちない時でも、ほどほどのお手入れを心がけましょう。
家庭用に販売されているシミ抜き剤もありますが、このような商品は使い方にコツが要ります。
配合されている成分もさまざまであり、デリケートな素材に使用する時には目立たない部分で試すなどの準備が求められてきます。
輪ジミには注意
シミ抜きをする時に特に気を付けたいのが「輪ジミ」です。
使用した洗剤などが中途半端に繊維に残っている場合は、乾いた後にうっすらとシミが残ることがあります。
こうなると、今一度その部分を洗い直す必要が出てきますので、家庭でシミ抜きをした後はしっかりと洗剤を落としておきましょう。
着物のお手入れ方法を知っていれば、突然のハプニングの際にも落ち着いて行動ができるようになります。