着物のカビを取る方法
箪笥にしまってあった着物を着ようと久しぶりに出してみたらカビが生えていた、

お気に入りの着物がカビまみれになっていたら・・ガッカリしてしまいますよね。

着物にカビが生えてしまうと着物の繊維自体を傷めてしまいますし、何よりもカビは目に見えている範囲以上に広がっている可能性があります。

ただ、カビが生えているからと言って、あきらめるのは早いです!

カビをキレイに取れれば、また着物は着れます。

そこで、着物がカビを自宅で取る方法と、自宅かクリーニングの専門業者に頼むのがいいか、ご紹介します。

着物のカビの取り方 自宅とクリーニングどっちがよい?

まず、着物の初心者の方で洗うのが難しいかも・・という方は、専門のクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。

というのも、着物の繊維からカビを取る時に、上手くやらないとキレイに取り切れないからです。

さらに、カビ取りに失敗すると、大事な着物の生地をダメにする可能性があるからです。

クリーニングの専門家でカビを取る料金の目安は、どれくらい着物にカビが生えていたり汚れていたりするかにもよりますが、おおむね5000円から1万円くらいです。

カビ取りに数日~数週間かかることもあるので、早めに依頼してくださいね^^

自宅での対処法は?

自宅でどうしても取りたい、という人におすすめの取り方は、ベルベットや別珍、ベロアのような立ち毛の生地で生地の表面を優しく擦るという方法です。

そうすると立ち毛が着物の繊維の奥にまで入り込み、表面に見えているカビを落とすことができます。

その後着物用のハンガーに吊るし、カビを除去する効果のある空気清浄機のある部屋に置いておきましょう。

カビの生えている状態にもよりますが、およそ数週間から数ヶ月で表面に現れたカビは目立たなくなります。

ただし、気をつけるべきポイントは、この方法で落ちるのはあくまでも表面上に見えているカビだけだということです。

古い着物の場合には、そもそもカビ菌が着物の奥にまで深く入り込んでしまっていることも多くあります。

そうすると一度は落とすことができても、またその奥に入り込んだカビ菌が原因で表面にカビが浮かび上がってくることになります。

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そのような奥まで入り込んだカビ菌を落とすことは個人では難しいので、専門業者に頼むしかありません。

専門業者のカビ取り方法は?

専門のクリーニング業者では以下のような手順で着物のカビ取りを行います。

まず事前溶剤テストを行い、着物にほつれなどがないかどうかを点検します。

その後溶剤とブラシを使用して袖の部分などをブラッシングで手洗いします。ブラッシングが終わると専用のネットの中に入れてドライクリーニングを行います。

このドライクリーニングが行われるのは真空低音乾燥機と専用の乾燥室です。

ドライクリーニングが終わるとカビの除去を始めます。

まずは、カビが生えている場所を確認し、溶剤を使用することで生地を傷めてしまう可能性がないかどうかを確認します。

もしも、傷めてしまう場合には別の方法を取らなければならないので、素人では判断が難しいポイントです。大丈夫であった場合には専用の薬剤を使用してカビが生えてしまっている部分を漂白します。

尖っていない爪楊枝のような道具を使用します。漂白が終わると超音波を出す専用機材と水でよくすすぎます。

この専用機材も、個人ではなかなか使用することが難しいでしょう。

漂白できていることが確認できたら、その場所の部分乾燥を行います。

そして、最後に調合した染料を使用して漂白した部分を元の色に戻します。

このような細かく専門的な作業が行われるため、着物のカビ取りを業者に依頼した場合にはおよそ1ヶ月程度はかかると思っておいた方がよいでしょう。

他の着物もカビがないかチェック&予防!

1つ着物にカビが生えていると、他の着物にもカビが生えている可能性があります。

ですので、着物にカビがあったら、他の着物も大丈夫か確認してくださいね。

着物はタンスに保管していると、カビが生えることが多いので、注意したいです。

カビの予防には、タンスの中に防湿剤を入れておくことが大切です。

それだけでなく、天気のよい日に箪笥の引き出しを10センチほど開けて通気性を良くしておくといいです。

さらに、できれば、年に数回、箪笥から着物を取り出して「虫干し」すると、さらに長持ちします。

また、引き出しや着物ケース自体も一緒に天日に干しておくと乾燥効果があるだけでなく殺菌効果も高まるのでおすすめです。

まとめ

着物にカビが生えてしまった場合、表面上のカビを落とすことなら個人で行うことができますが、カビ菌そのものを除去する場合には専門のクリーニング業者に依頼する必要があります。

何よりも大切なことはそもそもカビを生やさないことだということを忘れないようにしたいですね^^

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