着物にファンデーションの汚れが付いたら取れる?

女性の方は、着物にファンデーションがついてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。

お化粧品はふき取るだけでは、汚れを落とすことは難しいです。

着物の繊維は下手に拭き取ると、汚れが取れなくなることがあるのです。

着物の繊維素材や、ファンデーションの成分によりますが、下手にウェットティッシュなどで拭き取ると着物の生地がだめになってしまうことがあります。

そこで、着物についたファンデーションの汚れを取る方法についてご紹介します。

着物にファンデーションの汚れがついたら取れる?

汚れを落とすため、着物を着た後は、汚れが付いていないか確認することは必須です。

もし汚れをそのまま放置しておくと、汚れが定着してしまい、落ちにくくなってしまいます。

ファンデーションがつきやすい場所は、首回りの襟(えり)部分です。

それと、両手の袖口も、顔に手を近づけたときに汚れがついてしまう可能性があります。

自分で汚れを取る場合は?

ファンデーションの汚れは、自分で落とす方法があります。

必要なものは「ベンジン」と、色移りして良い布、脱脂綿です。

ベンジンはファンデーションの他にも、口紅やおしろい、マジックなども落とすことができます。

使い方は、白い綿のガーゼにベンジンを染み込ませ、着物の下に色落ちをしていい布を敷きます。

事前に着物の目立たない部分で、布が色落ちしないか確認しておきましょう。

布が色落ちしないようなら、汚れの上から、優しく叩いて汚れを下の布へ移動させます。

このとき、ベンジンはたっぷり綿に染み込ませ、汚れの周囲を含めて全体的に叩くのがコツです。

ベンジンを染み込ませ汚れを浮かせた後に、ベンジンが乾く前に上から布で抑えることで、効率よく汚れを落とすことができるでしょう。

ベンジンで処理するときの心得は、根気よく作業をすることです。簡単に汚れは落ちないので、何度も丁寧に作業をすることが大切です。

例えば、汚れを擦ってしまうとファンデーションが広がってしまいます。また、ベンジンで拭いたまま放っておくと、輪じみになってしまう可能性があるのです。

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注意点に気を付けてメンテナンスをすれば、家でもファンデーションの汚れを落とすことができるでしょう。

クリーニング屋さんで落とす!時間・費用は?

クリーニングに出すのは時間や費用がかかりますが、急に着物を使う予定がない限りはクリーニング屋の利用をおすすめします。

ベンジンを使った汚れ落としにはデメリットがあります。

自分で処理をすると、生地を傷めてしまうことがあるのです。

生地が傷みすぎると、専門店でも修復できなくなり、着物として使えなくなってしまう可能性があります。

クリーニング店では専用の溶剤を使い、衣類を優しく洗ってもらえます。

クリーニング店では、まずシミなどの汚れをチェックし、下洗いをします。

シミがヒドイ場合は、シミ抜きを行ない、洗濯前にできるだけ汚れを取り除きます。

その後、洗濯機で専用の溶剤を使い、ドライクリーニングを行なうのです。

専用の溶剤は油性の汚れを落とすので、ファンデーションの他にも、皮脂などの汚れを落としてくれるでしょう。最後に自然乾燥をして、アイロンで仕上げます。

着物をクリーニングした場合、浴衣は3,000円程度でクリーニングをすることが可能です。

袴(はかま)や喪服(もふく)などは8,000円程度で、振り袖や留め袖になると1万円を超えることもあります。

着物のクリーニングは色移りや汚れ移りを防ぐために、1着ずつ洗濯しています。

手間がかかる分、決して値段は安くないですが、生地が良いものや着物の状態を保ちたい方は、クリーニングを行うのが良いでしょう。

汚れが付いたらスグやるべきことは?

着物に汚れがついたときは、すぐに汚れを落とすことを心がけましょう。

ただし、正絹などの絹の素材は、おしぼり・ウェットティッシュでこすると、絹がダメになるのでこすらないようにします。

水分がないハンカチなどで、やさしく着物の繊維を押さえて、ファンデーションなど汚れ成分を取るようにします。

着物の汚れを落とした経験がないと、かなり着物の汚れを取るのは難しいのです。

しかし、あまりに汚れがひどい場合は、自分で汚れ落としを行うと失敗してしまう可能性もあります。

汚れが付いたら何も処置はせずに、すぐに着物を取り扱っているクリーニング屋さんに持っていくことが大事です。

汚れの程度によって、メンテナンス方法を選び、着物をキレイにして頂きたいです。

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